いちあんのこと
~ 生いたち ~
「なぜパン屋、か」
食べるもの・食べること、に関わる仕事がしたかった。
ふだん口にするもの、食事にもおやつにもなるものを、
自分の手で作ることを仕事にしたかった。
「パン」は日常の食べものであることはさることながら、
その素材・製法の選択や組み合わせの自由度が高いことにも
魅力と可能性をみた。
作るほどに、その奥深さと懐の深さに興味をかきたてられた。
サラリーマン生活を経て独立開業を志し、
専門的な知見と技術を手に入れようと、
スクールに通うことや修行の道を選ぶことも視野に入れながら
準備を進めました。
が。
どうせやるならば、独力で試行錯誤を重ねた方が、
苦労はあれども得られるものも大きいだろうと
独学で歩みだしました。
見よう見まねでの種起こしに始まり、手ごねで生地を作り、
家庭用のガスオーブンで焼きあげる試行錯誤の毎日。
日々口にするものだから、
できる限り安心して食べることができるものを。
材料選びはもちろんのこと、できる限り手づくりで。
~ 無店舗移動販売メインで開業 ~
2009年3月、
自家製酵母100%・国産小麦100%のパン屋としてスタート。
自宅敷地内に3坪ちょっとの小屋を建て、
2枚差×2段のガスオーブンと架台ホイロ(ドゥコンでない!)、
30コートのミキサーと、コールドテーブルを押し込んだパン工房。
当初は売場(お店)を持たないスタイルで、
自宅前にアウトドア用のでの「露天商」やイベント出店、
近隣を移動する自転車+リヤカーという行商スタイル。
のちに自宅の一部を改築して売り場スペースを作り。
さまざまな出会いやご縁に恵まれ、
2015年3月現在地にてベーカリーカフェをオープン