素材のこと
「体は食べたものでできている。」
私たちの体の中に摂りいれるものがどこから来たどんなものなのか
どんな人たちがどんなふうに関わってくれてここまで来たものなのか
知りたいし、お伝えしたい。
できる限りわかるものを
お伝えすることができるものを
素材としてとり入れたい。
でどころがわかるもの
生産者さんや関わる人の顔が見えるもの
できるだけ近くで採れた・できたもの
できるだけ負荷を要しないもの
できるだけ質が良いもの
を積極的に使うことを大切にしています。
そして、
便利さや効率や経済的利益を求めることで失ってしまったり、
損なわれてしまったかもしれない、
失ってしまいかねない、損なわれてしまいかねない、
「大切なもの」の価値を、
取り戻したり、見つめ直したり、新たに整えたり、
そんなことにも関わっていけたらと考えています。
小麦粉にしても、水にしても、塩にしても、
「パン作りに向いているかどうか」は素材を選ぶ基準になります。
作りやすいとか「おいしい」とか安いとか。
でも向いているかどうかは最優先事項ではありません。
どれもこれも「人」が介在して成り立っている貴重な素材。
どんな人に繋がっているのか、
カラダに入ったときどうなのか、
そして、その「おいしい」は本当に「おいしい」のか、
それらを常に念頭に置いた素材選び、素材探しをしています。
◎国産小麦100%
国内産と外国産、それぞれにメリットデメリットはあって、
国産だから全て良いのかと言ったらそんなことはありませんし、
外国産だからといって全て悪いのかと言ったらそんなこともありません。
ただ、できるだけ安心して美味しく食べることができて、
生産者さん・私たち・お客さまのつながりを大切にできて、
身近な人たちや身の回りの世界のお役に立てることができるように、
そんなことに想いを馳せてたどり着いた着地点。
◎自家培養酵母100%
パンは『酵母』の存在なくしてはできません。
自家培養酵母ならではの良いところとそうでもないところがあって。
温度や時間を記録したり理科や化学の実験みたいなんだけど、
「いきもの」の存在を感じさせてくれる『酵母』たち。
現在は、山形県の飯鉢さんが作る、
栽培期間中農薬不使用の「つや姫」を使った甘酒を培地にして
酵母を育てています。
◎塩
ベトナムの「カンホアの塩」を使用しています。
海水をそのまま自然に蒸発させて結晶化させた「天日塩」です。
水分を含んでしっとりと。ミネラル豊富な「豊かな味わい」。
さらさらのお塩にはない奥行きがあります。
◎水
滋賀県大津市で湧き出る超軟水の天然水『岩深水(いわしみず)』
を使用しています。
現役の鉱山の奥深く、滾々と湧き出る「おいしいお水」。
山に入って湧き続けるところをこの目で見た、でどころ確かな水。
どこからきたかお伝えできるおいしいお水はなかなかありません。
◎牛乳
兵庫県丹波市の丹波乳業さんの低温殺菌牛乳をメインに使用しています。
◎鶏卵
山梨県甲州市の黒富士農場さんの鶏卵を使用しています。
◎砂糖
北海道産の甜菜糖を主に使用しています。
◎野菜・果物
できる限り栽培期間中農薬不使用の農作物を使用しています。
◎副材料もできるだけ手づくりで
自家製のあんこは北海道産小豆や手亡豆を使って炊いています。
その他、カスタードクリーム、ルーを使わないカレー、ドレッシングも
手間を惜しまずお店で手づくりしています。